建物の温熱環境はもちろん、家庭用給湯システムから再生可能エネルギー(太陽熱、風力、太陽光発電など)の利用にいたるまで、新しいエネルギーコンセプトの研究開発を支援します。
TRNSYS(トランシス)の機能
TRNSYSでは建物の熱計算のほか、給湯システムやヒートポンプなどシステムシミュレーションを行うことができます。
• 昼光利用
• 照度計算
• 室温、湿度、表面温度
• 年間暖冷房負荷計算
• 快適性評価
• 外気導入の効果検討
• 蓄熱、蓄冷効果の検討
• 日射遮蔽効果
• 断熱性能の比較、検討
• 窓性能の検討
• 建物方位の影響
• 地域の気象条件
• 換気連成(オプション)
• 暖冷房システム
• 太陽熱利用システム
• 給湯システム
• 太陽光発電
• 風力発電
• 電気設備
• 地中熱利用
• システムの最適化検討
• 外部プログラム連携
(EES,Matlab,Mathis,Contam,Excel,Python,CoolProp, FlowDesigner)
• 施設園芸
• 植物工場
TRNSYSの構成
TRNSYSには以下のプログラムが含まれています。•Simulation Studio TRNSYSのグラフィカルユーザーインタフェース
•TRNBuild 建物データを入力するインタフェース
•TRNEdit スタンド・アロンで動くプログラムの作成ツール
•TRNSYS Engine シミュレーションエンジン
•TRNSYS Studio コンポーネント作成ツール
Simulation Studioは、TRNSYSのメインのインタフェースです。このツールを使ってシミュレーションモデルの作成や実行を行います。簡単な操作で必要なコンポーネントをドラッグアンドドロップで配置し、モデルの作成やパラメータの設定を行うことができます。
TRNBuildは建物データを入力するために使用されます。複数室の設定も行うことができます。TRNBuildでは、建物の構成だけでなく、建物の温熱シミュレーションで必要となる窓の工学特性や暖冷房のスケジュールなどを設定できます。SketchUp(TM)で利用可能なプラグインTRNSYS3dを用いて作成した建物モデルをインポートできます。
TRNEditは、TRNSYSの入力ファイルの作成、編集及びTRNSEDアプリケーション(再配布可能なプログラム)の作成ツールです。
TRNSYSのシミュレーションエンジンはFortranで作成されており、一部ソースコードは公開されています。
TRNSYSのコンポーネントを作成できるツールが用意されました。(Intel Visual Fortran等開発ツールが必要となる場合があります。)
TRNSYS18の新機能
• SketchUp(TM) の建物モデル作成プラグインTRNSYS3d の機能強化• TRNLizard パラメトリック形状モデリング(Rhino/Grasshopper プラグイン)
• パラメトリックスタディと複数の計算の同時実行をサポート
• コンポーネント作成ツールTypeStudio(統合型FOTRAN コンパイラ)を標準装備
• Python, Mathis(換気回路網), CoolProp( 冷媒熱物性DB) との連携機能を追加
• DaySIM, Radiance に基づいた昼光シミュレーションの統合
• 初心者にわかりやすい新チュートリアルを追加
• 温水循環式機器など新たに43 コンポーネントを追加
• ISO15099 に基づいた詳細な窓システムの計算機能(オプション)
• 快適性計算(ASHRAE Standard 55-2013、Appendix G に基づく)
• C/C++ ヘッダーファイルを追加
• 自動レポート生成機能
• 64bit 版の提供
TRNSYS17との互換性
TRNSYS17で作成されたプロジェクト(*)はTRNSYSで開けますが、TRNSYSで一旦保存すると、TRNSYS17で開けなくなる可能性があります。(*):オプションのコンポーネントを使用されている場合は除きます。オプションのコンポーネントの動作については、各メーカー、代理店にご確認ください。
推奨動作環境
• OS Windows7, 8, 10(各64bit 版)• CPU 2GHz 以上のIntel または互換のプロセッサ
• メモリ 各OS の推奨メモリ以上
• ハードディスク 1GB 以上の空き容量( 気象データを追加する場合には、最大3GB)