庇をつけて比較をしてみましょう。
冬は日射を取り入れ、夏は日射を遮りたいものです。
日射を遮るには、庇や、袖壁、外側ブラインドなどがあります。
ここでは、庇をつかってシミュレーションを行っています。
庇の長さを徐々に長くしていくと、夏は、あるところから室温に変動がなくなるところがあることがわかります。逆に、冬は、長くしてくと、日射が遮られるので、室温が下がっていくことが分かります。
地域性や周辺環境も含めて、適切な庇の長さを設定するとよいでしょう。
ケース3の図です。
ケース1 (室外側に断熱材)
庇 |
水平庇の出 0m
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ケース3 (室外側に断熱材+庇)
庇 |
水平庇の出 1m
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結果の比較
ケース1 --- 2月
庇なし(冬)
- 最高室温 16.62℃
- 平均室温 12.35℃
- 最低室温 10.18℃
ケース3 --- 2月
庇あり(冬)
- 最高室温 12.83℃
- 平均室温 10.15℃
- 最低室温 8.58℃
ケース1 --- 8月
庇なし(夏)
- 最高室温 33.87℃
- 平均室温 31.04℃
- 最低室温 29.46℃
ケース3 --- 8月
庇あり(夏)
- 最高室温 27.68℃
- 平均室温 27.01℃
- 最低室温 26.37℃
緑の線:室温、黒の線:外気温
計算結果
庇をつけた [ ケース3 ] では、日射が遮られるので、年間を通して温度が全体的に下がることが分かります。
共通計算条件
建物形状 |
幅12(m), 奥行き6(m), 高さ2.6(m), 方位0(°)
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開口部 |
南 幅8.0(m), 高さ2.3(m), 腰壁高さ0.0(m), 左からの位置0.25(m)
東 幅6.5(m), 高さ2.3(m), 腰壁高さ0.0(m), 左からの位置0.25(m)
西 幅6.5(m), 高さ2.3(m), 腰壁高さ0.0(m), 左からの位置0.25(m)
北 幅6.5(m), 高さ2.3(m), 腰壁高さ0.0(m), 左からの位置0.25(m)
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日射吸収率 |
[室内側] 0.4, [室外側] 0.6 [天井室外側] 0.2
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壁 |
コンクリート180mm
押出発泡ポリスチレンフォーム45mm
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天井 |
コンクリート180mm
押出発泡ポリスチレンフォーム45mm
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床 |
合板12mm
コンクリート180mm
押出発泡ポリスチレンフォーム45mm
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ガラス |
熱貫流率5.16(kcal/hm2℃), 日射透過率 0.856, 日射透過係数100(%)
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気象データ |
東京 緯度 35.7(°), 経度139.8(°)
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換気回数 |
0.5回/h
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壁、天井、床の材料の並びは室内側、室外側の順です。